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娘すーたんと過ごす日々の中の些細な出来事を綴って いきたいと思います。
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2、3年前に書いた小説をUPしてもいいですか~?

コンテストに出したけど、一次にも引っ掛からなかったから(^_^.)

まぁ、人生そんなに甘くはないわね~。

でも、諦めないわ(^・^)

「大切なのはどんな選択をするかじゃない。
自分が選択した人生を強く生きられるかどうか。
ただそれだけだ!」(ドラマ:サバイバルウエディングから)

なのだ~





タイトル「温もりが欲しくて」

岡田は、久しぶりの休みに、妻と近所を散歩することにした。ゆったりと散歩をすることが胎教にいいこと位は、仕事一筋の岡田でも知っている。結婚10年目にして授かった命。岡田はもちろん嬉しかったが、妻の喜び様は想像以上だった。妊娠が分かるや否や、妻が購入した物でリビングの床がみるみるうちに埋め尽くされていった。ベビーグッズはもちろん、胎教に良いと言われる物は片っ端から購入しているのではないかと疑う程だ。結婚してから子供のことを一度も口にしたことのなかった妻が、本当はそれほどまでに子供を望んでいたことに、岡田は少なからず驚いていた。

ゆっくりと歩きながら、咲き始めた桜を見上げると、ぷっくりと膨らんだ蕾をつけた枝が重なり合う向こう側に、真っ青な空が見えた。ふんわりと肌に触れる風が心地良く、岡田は凝り固まった全身がほぐれていくように感じた。季節を感じるのはどれ位ぶりだろう。

昼夜問わず働く生活になってから、20年が過ぎようとしている。妻のための散歩のつもりが、いつの間にか岡田自身が散歩を楽しんでいた。

(すみれ)もいいけど、(なずな)もやっぱり可愛いわね。」

道沿いに咲く花のことを言っているのだろうが、どの花のことか岡田にはさっぱり分からなかった。
「どう思う。」と、岡田の腕を妻が軽く引っ張った。「どう思うって言われても、俺にはどの花がスミレやナズナか分からないし。」と岡田が答えると、「子供の名前よ。」と、妻は笑った。「女の子かどうか分からないだろ。」と、岡田が妻を見ると、「女の子のような気がするのよね。」と妻が微笑んだ。

家から10分程歩いたところにある児童公園のベンチに二人は腰を掛けた。妻が用意した水筒に入ったルイボスティーを飲みながら、岡田は公園全体を見渡した。幼い子供が遊ぶにはちょうどいい広さの公園だと思った。あと1週間もすれば、公園の周辺に植えられた桜が満開になり、お弁当を持った親子連れで賑わうことだろう。

横にいる妻を見ると、目を細め、笑みを浮かべながら、公園の真ん中にある象の形をした滑り台を見ていた。滑り台で遊ぶ我が子を想像しているのかもしれないと岡田は思った。

二人の間には会話はなかったが、緩やかに流れる時間が心地良かった。お茶を飲み干し水筒に蓋をすると、岡田は公園の隅にある公衆トイレへ行った。用を足した後、洗面台で手を洗い終わると、猫の鳴くような声が聞こえた。鳴き声は隣の女子トイレから聞こえているようだった。猫の鳴き声だろうと思いながら、岡田はベンチに戻ってからもなぜか気になって仕方なかった。

「なあ、女子トイレを見てきてくれないか。」と岡田は隣に座る妻に言った。

「鳴き声が女子トイレから聞こえたんだ。猫だとは思うんだけど。」

「職業病ね。」と妻はベンチを立った。岡田も妻について歩き、公衆トイレの前で待つことにした。トイレは静まり返っていて、妻がトイレの扉を開く音しか聞こえなかった。やっぱりさっきの鳴き声は、トイレに迷い込んだ猫なのだろう。妻の言う通り職業病だなと、一人苦笑いを浮かべた時、2回目の扉の開く音に続いて、妻の叫ぶ声が聞こえた。

「あなた来て。早く。」

岡田は妻の叫び声がした瞬間、女子トイレに駆け込んだ。そこには、長いへその緒をぶらさげた裸の赤ん坊を抱えて立ち尽くしている妻の姿があった。 

 

駅に直結している大型ショッピングモールのトイレで私服に着替え終わると、菫はいつものようにゆっくりと歩き始めた。ショッピングモールを出て、10分も歩かない内に、街並みがガラリと変わって、胡散臭さが漂い始めると、菫は途端に落ち着かなくなる。

サンドイッチマンや呼び込みの茶髪の男、やたらと露出度の高い服を着た女達の存在に慣れることはなく、道の両サイドに立つ彼らの姿を目の端で感じながら、まっすぐ前を向いて歩き続ける。

落書きがあちこちに書かれている薄汚れたビルの壁に、『時給3000円、勤務時間応相談』という見慣れた貼り紙をみつけた途端、緊張が僅かにほぐれると共に、溜息がこぼれた。

「あんた、働きたいの?」

突然、頭の上から降ってきた声に驚いて、菫は小さな悲鳴を上げてしまった。反射的に声のした頭上を見上げると、髭面の冴えない40代位のおやじが菫を覗き込むように見下ろしていた。全神経を後ろに立つ男に集中させながらも、無言のまま、視線を貼り紙に戻した。

「その店はやめといた方がいいよ。いい噂は聞かない。」

とまた、頭上から声が聞こえた。後ろに立つ見知らぬ男から離れるため、求人の紙が貼られたビルの中へと続く階段に菫が足を掛けた瞬間、左腕を掴まれて、後ろへ引っ張られた。

「死にたいの?」

左の耳元で、男の静かな声がした途端、鼓動が体中に響き渡る程激しく打ち始めた。

「腕、痛いんだけど。」

声が上擦りそうな気がして、下を向きながらつぶやいた菫の声が聞こえなかったのか、男は菫の腕を強く掴んだまま、貼り紙のビルの向いに建つビルへと歩き出した。菫は抵抗しようにも体に力が入らず、引きずられるようにして、男についていった。

 

クラシックのBGMをかき消す程、セーラー服、メイド服、白衣、パジャマ、いろんな格好をした女の子達の笑い声が店内に渦巻いている。

さっきから隣でマコちゃんと呼び続けている男の声が一段と大きくなった。そのマコちゃんが自分のことだと思い出して、菫は仕方なく隣に座る男を見た。

男の鼻の頭には、じんわりと汗の玉が浮かんでいる。安っぽくテカッているスーツから擦り切れた合皮の靴と視線を下に移動させながら、こいつも絶対社長じゃないなと、もう一度男の顔を見直すと、どう見繕っても冴えない営業マンにしか見えない自称社長男が嬉しそうにニヤついた。笑うなおっさんと、菫は心の中で毒づいた。

向こうのテーブルに座っている白髪頭のおじいちゃんは、年金暮らしだと言っていたっけ。入口近くの席にいる男は、働いている様子のない30代のおたく男。店にはいろんな種類の男がやって来るけれど、みんな隣に座る女の子が発する見え透いたお世辞を真に受けて、鼻の下をのばしている。

本当にマヌケだと菫はうんざりした。こんなやつらが会社では常識のある社会人として働き、家に帰っては子供にお説教をしているのかと思うと、この世の中全体がとっても陳腐なものに思えてしまう。大人というのは、見た目が老けているだけで、内面は子供と一緒。いや、いろんな経験を積んで悪知恵が働く分、子供よりタチが悪い。そんな事を考えていると、

「眉間に皺がよっているよ。何か嫌な事でもあったのかな?おじさんが相談に乗ってあげるよ。」

と働かずに親の年金で暮らしている40代の常連のおやじが、にやけた顔で話しかけてきた。心の中で、人の事より自分の人生について誰かに相談しなと悪態をつきながら、無理に笑おうとすると、頬が痙攣したかのようにピクついた。その時、店のボーイが菫を呼んだ。ボーイの後ろをついて歩いていくと、40代後半位のスーツを着た男の席へと案内された。

初めて見る客だった。午後4時40分に菫が席に着いてから約1時間、男は会社がいかに不条理なとこか、上司がどれだけ嫌なやつか、延々愚痴を言い続けている。仕事中にこんな店に来ている時点であんたは会社のことも上司のことも悪く言える立場じゃないんだよっていう本心を隠して、「お仕事大変なんですね。」と、心にもない事を言いながら、菫は愛想笑いを浮かべた。

男は一瞬満足そうに頷いたかと思うと、たばこの煙を吐き出し、誰かに見せるのが目的かのように、大げさに辛そうな顔を作った。小学校六年生の娘が、最近全然口を聞いてくれない、それどころか、汚いものを見るかのような目で時々自分を見るのが辛いと言うこの愚痴男のリクエストで、菫はブレザータイプの学生服の衣装から、一番嫌いなピンクのパジャマに着替えた。

レースが施された胸のあたりから首筋へ、足のつけ根から足首へと男はねっとりとした視線をよこしながら、恍惚の表情を浮かべる。

本当の娘と話しが出来ないのでここに来て、娘が家でしそうな格好を私たちにさせて寂しさを紛らわせたいだって。そんな見え透いた言い訳をする位なら、堂々と俺はロリコンだからと言う方がまだまし。どちらにしても、この店に来ている時点で私が娘でもアウトだな。心の中でそう思いながら、「お父さん、頑張って。」と、男の顔を見ることなく、無愛想に菫が言った時、見たことのない女の子が水色のパジャマを着て菫と反対側の男の隣に座った。

色素の薄い茶色の透き通るような髪は肩の上で短く切り揃えられている。

「ミドリです。」

彼女は男に爽やかな笑顔で挨拶した。

二時間六千円のセット料金の制限時間まであと10分と迫ってきた時、愚痴男は何気ない感じで菫の左腿に右手を置いた。菫がどうしたものかと戸惑っていると、

「おじさん、ダメだよ。それはこの店ではルール違反。」

とミドリが男の手を菫の太腿からそっと引き離してくれた。


 次の客の要望で、黒いワンピースに白いフリルのエプロンを身に付け、プリムというヒラヒラした布を頭の上に付け終わっても、菫はすぐにフロアに戻る気になれなかった。このまま帰ってしまいたいという思いが一旦頭に浮かぶと、帰りたくて仕方なくなった。

店長には高校生と嘘を付き、家の住所はもちろん、本名すら言っていない。このまま辞めてしまっても大丈夫だと思った。

帰ろうと決心し、菫がロッカーに置いている自分のTシャツを持ち上げた時、ロッカールームの扉が開く音が聞こえた。Tシャツから素早く手を放して振り返ると、ミドリが水色のパジャマのボタンをはずしながら、畳が敷かれた奥へと歩いて行くのが見えた。

畳のスペースには、折り畳みの小さなテーブルと座布団が置かれていて、壁際にあるパイプハンガーラックには色とりどりの衣装が掛けられている。

ミドリはハンガーラックから白地に紺のラインのセーラー服を探し出して抜き出すと、ハンガーラックの一番端に掛け直した。まるで自分の部屋で着替えているかのように、隠しもせず堂々と着ていたパジャマを脱いで、あっという間に下着だけの姿になった。

「あのさー。」

とセーラー服のスカートをハンガーから外しながらミドリが言った。店に来るお客のように、ミドリの身体をじっと見ていたことに気付いて、

「ごめんなさい。」

と慌てて菫は視線を逸らした。

「別に謝ってほしいわけじゃないんだ。気を付けてほしいだけ。バイトに入って間もないから仕方ないけど、このお店ではお客が守らなければならないルールがあるのは知っているよね。その一つに、お客がお店の女の子を決して触らないという決まりがあること。あんたが我慢すりゃ済むことじゃないんだ。いい気になったおやじが他のバイトにもっとエスカレートしたことをしてくることになってしまう。だから、怒らせないように、でも、きっちりと釘を刺す。」

セーラー服の胸元のリボンを結びながら、菫の前を通り過ぎる時、

「それじゃ、先に行ってるね。次もあんたと私、同じテーブルに付くからよろしく。」

と微笑むと、ミドリはフロアへ戻って行った。菫はくしゃくしゃになっているTシャツを軽く畳み直すと、ロッカーの扉を閉めて、ミドリの後を追った。


ーつづくー



 






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老いていっている。


目の下の涙袋がシワだけになり

頬はブルドックのように垂れ下がる。


腕にはてんてんと茶色いシミが浮かび

お尻と太ももの境がわからなくなっている。


老い街道を突っ走る私の肉体。


悲しい…


でも、そんなことよりも、もっと悲しいのは


現状の不満ばかりを言い募り

それを改善しようと動かない。


考えるだけで尻込みしてしまい

やったるで~!!と思えない。


老いを理由に逃げまくる私の心。


あ~
やだな~


とりあえず、何かを始めよう

娘よ、先に謝っておきます。


老いていく母は
ちょっとジタバタしようと思う。



このままでは
気持ちよく
老いてゆけないから(^_^)








 前回の記事に掲載したものと同時期に書いた作品。
こっちはありそうで、今までにない設定のように思うんだけど
どうだろう…。


タイトル

『屋上引きこもりクラブ』

 

登場人物

少年1 初老 中年 青年 少年2

 

明転

「俺が死んでも誰も気になんてとめない。学校の屋上から飛び降りて死んでしまおう。」と少年1が学校の屋上に現れる。

 

「少年よ、何を嘆いている。」少年1が声のする方をみると初老の男が屋上に置かれた椅子に腰を掛けている。

 

「誰?見たことがないけど、新しい用務員?」と少年。

 

「違うわい。屋上引きこもりクラブのリーダーだ。」と初老の男。

 

「オクジョウヒキコモリクラブ?何なんだ?それ!」と少年1。

 

「まぁ、いわば仕方なく屋上にいてるやつらが集まった会というもんかな?」とどこからともなく現れた中年の男が言う。

 

「な、なんなんだ?頭がおかしいんじゃないか?引きこもりって普通、室内ですることだろう?

屋外で引きこもりなんて聞いたことがないぞ。それに引きこもりって一人でするもんだ。だ、誰か、変な人が屋上にいるぞ~。」と大声で叫ぶ少年1。

 

「死のうと思ってる割には、えらく元気だな。本当に死ぬ気はあるのか?」と青年がどこからともなく現れる。

 

「なんなんだよ~。こいつら。俺の最後をじゃまするな!」

と屋上から飛び降りようとする少年1。

 

「おい。やめろ~!」と初老の男が叫ぶ。

 

「ほっといてくれ。俺が死んでも悲しむ人なんか一人もいないんだ!」

と少年1が初老の男と中年と青年がいる後ろを振り返ると

 

「おい、そんなに引っ張るとプリンちゃんの写真集がちぎれるだろ!引っ張るのやめろ!これは俺のだぞ。」

 

「すげ~。やっぱ、プリンちゃんは胸がでかくていいな。」

 

「お~、尻もすげー。」と写真集に釘付けになっている初老の男と中年と青年。

 

「おい、俺、飛び降りようとしてるんだぞ。」というと3人は写真集から目を逸らさずに

「どうぞ、ご自由に。」と知らん顔。

 

「いいんだな。本当にもう飛び降りるぞ~。」と少年1が言うと、中年が

「わかったよ。」と言いながら、手をパンと叩くと、ゆっくりと陸上競技の時にするような

手拍子を始める。

 

すると、青年がアナウンサーのように

「次の選手の記録は果たしてどれ位になるでしょうか?」と言い、初老の男が

「そうですね。新記録を期待したいところです。プレッシャーに打ち勝っていただきたいですね。」と答える。

 

「おい~!ふざけるな!止めろよ~!」と3人のところまで来る少年1。

 

「だって、ここから飛び降りたいんだろ。気分良く跳べるように皆で協力してるだけじゃないか。」

 

「なんなんだよ、それ。俺は真剣なんだ。」と少年が言うと

 

「そうか、悪かったな…。ところで、お前の彼女は胸と尻どっちがいい感じなんだ?」と中年。

 

「彼女なんかいるわけないだろう。いてたら、死のうなんて思うわけが無い。何にも面白いことがないのに嫌な事ばっかり起こるから死にたいんだ。」と少年1。

 

「じゃ、キスは?」と青年。

 

「したことないよ!」と少年1。

 

「そうなのか~?」と一同馬鹿にしたように笑う。

 

 

「キスっていうのはな、レモンの味だ。」と自慢げに言う初老の男。

 

「そんなはずはない。イチゴミルクの味だ。」と中年。

 

「そ、そうなのか。」と初老の男。

 

「皆、本当にキスしたことあるの?」と疑わしげに言う少年1。

 

「あるさ!想像の中でだけどな…。」としょんぼりする初老の男。

 

「俺も。」「俺も。」と口々に言う中年と青年。

 

「何にも知らないおっさん達だな~。」と少年2が登場。

 

「なんだと~。新参ものが。」

 

「新参ものでも、俺は女を知ってるからな。」と少年2。

 

「うそだろ~。どんな感じなんだ。教えてくれよ~。」と一同。

 

「いやだね~。」と少年2。

 

「くそ~。」とふざけた調子で少年2の首を絞める青年。

 

「やめてくれ~!死ぬ~。」と少年2。

 

「ってかもう、死んでるし。」と中年。

 

「えっ!うわ!うわ~!どこかで見たことがあるって思ったんだ。先月屋上から飛び降りて死んだ先輩だ!」叫ぶ少年1。

 

「君は確か一個下の後輩だな。言っとくけど、自殺じゃないからな。飛び降りたんじゃなくて、落ちたのさ。僕は一人で屋上の手すりに座って考え事をするのが好きだったんだ。この間は考え事に集中しすぎて、屋上の手すりに座っていることをすっかり忘れてた。バランスを崩してしまって、そのまま地面までズドンだよ。」と少年2。

 

「なんなんだよ~。」と泣き叫ぶ少年1。

 

 

「だからさ、皆ここの学校に通っていた生徒で、屋上から落ちて死んだ人間なんだよ。自殺のやつもいれば、事故のやつもいる。しかし皆、無念過ぎて成仏できないでいる。おまけに最後に命を絶ったこの場所に思いが強く残っているせいだかなんだか知らないけど、みんな屋上から外に出ないんだ。」と少年2。

 

「いや、出ようと思えば出られる。ただ、みんな行き場がないのさ。どこへ行っても、無視される。まぁ、健全なやつには俺らの姿が見えないからなんだけどな。周りに沢山人がいてるのに孤独なんだ。いや、周りに沢山人がいてるからこそ孤独を感じてしまう。だから、ここに引きこもることにした。ここには滅多に人が来ないからな。そうする内に俺と同じようにここで亡くなったやつがここに集まるようになった。君も屋上引きこもりクラブのメンバーになるか?ここには苦しみはないよ。ここにあるのは気が遠くなる程の退屈だけだ。」と初老の男。

 

「おまえさ、今めちゃくちゃ毎日がつまらないと思っているだろ。でもな~。おまえ、幼稚園の頃面白いと思った電車や車の絵本を見て、今、面白いと思うか?」と中年。

 

「思う!プリンちゃんの写真集と同じ位に!」と青年。

 

「お前は電車マニアだったからだろ?」と初老の男。

 

「面白いと思ったことが、時が経つと面白くなくなるように、今、面白くない人生もいつか面白いと思う時がくるかもしれないんだ。生きていればだけどな。」と中年。

 

「そうだ、死ぬなら、せめて女の人を知ってからにしろ。」と少年2。

 

「死んだら終わりなんかじゃないんだぞ。俺たちのように毎日過ごさなくちゃならなくなるんだぞ。」と青年。

 

「退屈で死にそうだ。」と少年2。

 

「だから、もう死んでるって。」と中年。

 

「まぁ、俺たちは仲間が増えて嬉しい限りだけどな。飛び降りたいならどうぞ。」と青年。

 

すると、少年の横でストップウォッチを押す初老の男。

 

「何してるんだよ!」と少年1が言うと

 

「飛び降りるまでのタイムを計ってるんだよ。俺は10秒。あいつは25秒。あいつは最下位の32秒。俺の記録を未だにやぶるやつは現れていない。」と言う初老の男。

 

「タイムは最下位だったかもしれないけど、飛距離は俺がトップだぜ。タイムが早ければいいってもんじゃないんだよ!」と青年。

 

「あっ、20秒、21秒。早くしないと最下位になっちゃうぞ。」と言う初老の男。

又、手拍子を始める3人。

 

「いやだ~。死んだ後、あんたらとずっといるなんて!

なんだか死ぬのが馬鹿らしくなってきた。死ぬのやめるよ。それじゃ。」と屋上から去る少年。

 

少年1が屋上を去るのを見送る一同。

 

「やりましたね。また、一人、命を救うことに成功しました。」と青年。

 

「先輩、後、1人ですね。」と中年が初老の男に言う。

 

「そうだな。10人の命を救うと天国に行けると天国の門番から聞いて早80年。俺ももう96歳。」と初老の男。

 

「幽霊の寿命が100歳。それまでに10人救わなければ地獄行きになるらしいしな~。」と中年。

 

「あと4年しかない。お前さえ助けられていたら、俺は今頃天国へと旅立てたのに。声を掛ける間もなくツルンと手摺から落ちていっちゃうんだもんな~。」と初老の男。

 

「このまま100歳になったら、死んでも死にきれないってか。」と少年2。

 

「いや、だからもう死んでるって。」と中年。

 

笑う4人。

 

暗転

 昨日、過去のメールを確認していたら
NSCの構成作家コースを卒業して
舞台の脚本やテレビの企画を吉本興業に
送っていた頃のメールを発見しました。

めっちゃ、短いし、題材もありきたりだけど
一生懸命、作家を目指していた頃の作品です。


これからも
細く長くゆるりとやっていきます。


フフフ…(^'^)


タイトル

『チェンジ!』

 

登場人物

たくや たくやの父 たくやの母

たくやのクラスメイト

たくやの父が勤める会社の上司 部下

 

明転 

 

たくやの父がリビングで新聞を読んでいるところに、たくやが欠伸をしながら入ってくる。

 

無言の2人。

 

「おまえ、遅刻じゃないのか?」と父。

 

「ああ。」とだらだらとして全く急ぐ様子もないたくや。

 

「おまえは本当にだらしのないやつだな。そんなんじゃ、社会人になった時困るよ。」と父。

 

「自分だって、まともな社会人っていえるのか?毎日、毎日帰って来るのが午前様で、

一体何をしてるんだかね。仕事で残ってるなら、よっぽど仕事ができないやつってことじゃねえのか?まぁ、浮気ってことも考えられるしな。どちらにしても立派な社会人とは言えないね。

俺はあんたみたいな大人にだけはなりたくないよ。」とたくや。

 

「なんだって!」 「なんだよ!」とお互い言ったかと思うと、お互いのパンチがお互いの頬に入った。

 

意識を失う二人。

 

「たくや、まだ家にいるの?今日、試験でしょ。ちゃんと筆記用具は持った。母さん仕事だからね、。お昼は冷蔵庫の中に昨日のおかずの残りがあるからそれを食べて…。」と母がリビングに入って来る。

 

「あら、朝から大声が聞こえてきたと思ったんだけど。二人ともこんな所で寝て。どうしたのかしら。」と二人を揺り起こす母。

 

たくやと父は目を覚ます。

 

「あれ、おれ~??」とたくやと父はお互いを指さして言った後、自分の体中を触って、呆然とする。

 

「二人とも今日はどうしたの?私、先に行きますからね。たくや、学校に遅れないように行きなさいよ!今回試験が悪かったら、携帯電話取り上げるからね。」

 

「うるさい!」と父の姿をしたたくやが言う。

 

「あなたに言ったんじゃないわ。たくやに言ったのよ。あなた、疲れてるんじゃない?何に疲れてるのか知らないけど…。」と嫌味を言う母。

 

「なんだよ。それ。」とたくやの姿をした父が言う。

 

「あら、たくやもいつもそう言ってるじゃない。お父さんの肩を持つなんて珍しいわね。あっ、もうこんな時間。行って来るわ。」と出て行く母。

 

「俺たち入れ替わったみたいだな。」と父。

 

「信じられない。」とたくや。

 

「とりあえず、お前は俺の会社に行け。俺も学校行くから。」と父。

 

「いや、学校へ行くな。」とたくや。

 

「何言ってるんだ。今日から期末試験だろ。」

 

「いいんだよ。テストなんかどうでも。」

 

「何を言ってるんだ。お前は本当だめなやつだな。お前を俺の代わりに会社に行かせたくないが、今はどうしても休むわけにはいかない。とりあえず行って、調子が悪そうにしとけ。困った時は携帯に電話しろ。」と父。

 

暗転

明転

 

たくやの教室。

 

キョロキョロしながら教室に入るたくやの姿の父。

 

教室が一瞬静かになる。

 

「格好つけやがってよ~。」と悪そうなグループの一人が言う。

 

無視をして、自分の席に着くと、机の上には沢山のゴミが置いてある。

机の上のゴミをゴミ箱に捨てに行こうとした時、真面目そうな男の子がおどおどしながら

ゴミを、たくやの机の上に置こうとした。

「何するんだよ。」と言うと、

真面目な男の子がビクっとしながら、「ごめん!でも、いつも俺は平気だからって言ってくれてるじゃないか。こうしないと、僕がいじめられるんだ。たくや君は強いから平気かもしれないけど、俺は弱いから…。本当にごめん。」と言った後、真面目男子生徒は自分の席へと戻って行った。

 

先生が入ってきて、試験が始まる。

暗転

明転

試験が終わり学校から帰ろうとする父。

近づいてくる女生徒。

 

「何か?」って父が聞くと、

 

「今日も一緒に帰っていいよね。」という女生徒。

 

「ああ。」と困りながら言う父。

 

「本当、たくやが居てなかったら、私、学校に絶対来ることができないよ。

本当、ありがとう。あの最低なやつらから私を守る為に土下座までさせてしまってごめんね。

あんなやつらに頭を下げるなんて本当嫌だったでしょ。たくやは本当に強い人だよ。」

 

教室から出て行く二人。

 

暗転

 

明転

 

父の姿のたくやが、父が勤める会社へとやってくる。

 

ボーっと突っ立っていると、男が近づいてきた。

 

「何をボーっとしとるんだね。さっさと仕事を始めないと、帰るのがいつもの終電にも間に合わない時間になるよ。まぁ、君のミスでこうなったことだから、仕方がないけどね。」

 

若い男がたくやの方に近づいてきて

「課長、大丈夫ですか。顔色が悪いですよ。本当、すみませんでした。僕のミスのせいでこんな事になってしまって。今日は課長早く帰って下さい。ここ1ヶ月、毎日帰るの午前様ですよね。

僕は平気ですから。僕、課長みたいな上司初めてなんです。今までの上司は自分のミスも部下のせいにして、その処理も全部部下に押し付けて、上司には自分の出世に響かないようにゴマばかりするような人ばっかりだったんです。僕、だから課長が僕のミスを被ってくれた上で、厳しく叱ってくれた時、課長に一生ついて行こうって思ったんです。

 

暗転

明転

 

たくやの家のリビング。

 

たくやの姿の父が椅子に座っている。そこへ父の姿のたくやが帰って来る。

 

「お前、本当、何にも言わないからな。」とたくやの姿の父。

 

「父さんに似たんだよ。」と父の姿のたくや。

 

「俺、お父さんのこと何にも知らずに、俺だけが辛い思いをしてると思ってた自分に腹が立つよ。」と父の姿のたくや。

 

「俺こそ、たくやの本心を探ろうともせずに、上辺だけ見て文句ばっかり言ってた自分が許せない。」

 

「一発殴らないと気が済まないや。」と父の姿のたくや。

 

「そうだな。自分を殴るチャンスなんてそうそうないしな。」とたくやの姿の父。

 

「よし!いっせいの~で!」

お互いの頬を殴る父の姿のたくやとたくやの姿の父。

 

意識を失う二人。

 

「ただいま!」と仕事から帰って来る母。

 

「あら、また二人、こんなところで寝て。どういうことかしら。あなた、たくや!」と二人を起こす母。

 

「あなたたち、今日は変よ。二人してなんか変な病気じゃないでしょね。たくや試験はどうだったの?」と母。

 

「まぁまぁ、出来たよ。」と答える父。

 

「お父さん、何言ってるの?試験を受けたのはたくやよ。やっぱりおかしい。病院に行った方がいいんじゃない。夜遊びのし過ぎなんじゃないの?」

 

「違うよ。母さん。父さんは、毎日、一生懸命働いてるんだよ。そんな風に言ったら、可愛そうだ。」とたくや。

 

 

「父さん。俺、父さんみたいな大人になりたいと思う。」とたくや。

 

「おう、でも、あんまり無理をするな。辛いことがあったら、いつでも俺に言えよ。二人でどうするか考えていこう。」と父。

 

「ちょっと~。やっぱり二人とも変よ!お互いの文句ばかり言ってたのに。何があったのよ!そういや、二人ともホッペが赤く腫れてるじゃない。やっぱり、なんか変な病気にかかったんじゃないかしら。」と母。

 

「言っても信じないし。」とたくや。

 

「そうだな、自分自身もまだ信じられないくらいだもんな。」と父。

 

「明日から、また、戦っていこうな。」と父。

 

「うん。」とたくや。

 

「口うるさい母さんと!」と父。

 

「何ですって~!」と母。

 

笑うたくやと父。

 

暗転

前にブログを更新してから、もう1年以上過ぎている。

本当、歳をとると、年月の経過がめちゃくちゃ早い。


無事に引越しを終え、

あんなにはりきっていたのに

淡々と、ふつうの生活を送ってます。


しかし、1年前に彼氏とは別れ

もう、お付き合いはしばらくイイヤと思いながら

めちゃくちゃ年下の男の人に最近トキメいたりしてます。

トキメくだけなら、誰にもドン引きされないしね~


そんなこんなで

日常を惰性でやり過ごしながら

大きな夢をのんびりと追いかけながら

明日も

ゆるりとした毎日を送りたいと思います。
娘と2人で暮らす部屋を契約した後に

家賃は少し上がるけれど

きれいに改修した部屋の募集が始まる事がわかった。



きれいな方がやっぱいいよなー


きれいになる部屋は早いもん勝ち。

万が一のために契約したばかりの部屋は解約せず

家財道具を運んでも

すぐにまた新しい部屋へ移さなあかんからと

募集が出るのを待つこと

1か月ちょい。





もちろん、新たに借りた部屋の家賃は発生し

今姉と暮らしている家賃の半分も払ってる状態。


いつ、きれいな部屋の募集が出るんだよー


イライラが募り

それに反比例するかのように

お金はどんどん減っていく日々を送っております。
もうすぐ、娘と2人暮らし。

嬉しい気持ち70パーセント。

不安な気持ちは30パーセント。

貯金がきっちりできるかどうか心配なのだ。

1年やってみて、

思ってたように生活できなかった時は

また、その時考えるとして

新しい生活を

めいいっぱい楽しみたいと思います!!

また、1か月程、ブログを更新していない。



月日が過ぎるのって、本当に早い…



いいこともいいことじゃないことも



どんどん過ぎ去っていって



過去になっていく。(たまに、なかなか過去になってくれないこともあるけど。)





沢尻エリカちゃん主演のへルタースケルターを観てみたいと思う今日この頃です。



へルタースケルターって、狼狽や混乱などを意味する言葉で、原義は「螺旋状の滑り台」らしい。



勝手に、体重計みたいなもんかと思っていた。

























最近、気持ちがゆらぐことが多い。



昔は、仕事においても普段の生活においても



自分がこう!と思ったら、



ほんまにそうやろか~?とか悩むことが少なかったと思うし、



人の意見に振り回されるのが大嫌いだったし。



しかし、最近の私は



やたらと周りの人の意見に左右されているように思う。



だから、何か行動を起こしても



今ひとつ、気持ちが入らないし、他人事のように感じたり



誰かに言われて、仕方なく行動している感じがする。



自分に自信がなくなってきたのだと思う。



根拠があろうがなかろうと



自分に自信のある人は強い。





いつから、こんなに弱っちい人間になってしまったのだろう…



こんな自分はイヤだと思う。




ご飯がとにかく美味しい。


欲望をおさえなければ


いくらでも、いつまででも



食べ続けられそうな気がする。



そして、



すごく、慌てて食べている自分に気付く。



まるで、エサにやっとありつけて



ガツガツ食べているワンちゃんのように…。



そんな自分に気付いた時



みっともないと思う。



思うけど



また、気が付いたら



めちゃくちゃ、すごい勢いでごはんを食べていたりする。



このままでは



ジャイアントデブまっしぐら~



目の前でごはんを食べている小デブ(ということにしとく)の姉を見て



まだ食べたいと思う心にセーブをかける



今日この頃です。




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HN:
すーたんママ
性別:
女性
職業:
サラリーマン
趣味:
寝ること・食べること
自己紹介:
のんびり自分のペースで生活するのが夢です。
その為にはお金と時間が必要なんじゃないかなって思ってます。
今まではどちらの使い方もとっても雑だったなぁってしみじみ思う今日この頃です。
  
娘の貯金額今年の目標
600,000

今年
0円



昨年
600,000円

一昨年
135,000円
今ほしい物ソファ
ピアスを
開ける
勇気
ほしくてちゃんと買った物カーテン
 
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